GOOD-TIME PLACE

私が現在取り組んでいる、住まいと暮らしの新しい楽しみ方「GOOD-TIME PLACE」。
このページではその概要をご紹介させていただきます。

History

ヒストリー

(1)GOOD-TIME PLACEのきっかけ

私、川畑健一郎の工房・ギャラリー・自宅はセルフビルドです。

わが家は私と妻、息子2人の4人家族で、子供の成長に合わせて都度、模様替えを繰り返してきましたが、2人とも高校生になり、そちらの方はだいぶ落ち着いてきました。

子供達が小さい頃から、デッキでの食事は大好きでいつも楽しんでいました。

そしてその都度「こうすればもっと準備が楽に、そして食事も楽しめるのではないか?」と考え、トライ&エラーを繰り返してきました。

その流れで2階のリビングとつながる外デッキに透明のポリカーボネート波板の屋根をつくったのは今から6年ほど前。それから暮らしが一気に変わりました。

夏の朝。屋根の下にタープを張っています

まずそれまで家の改造にあまり関心を示さなかった妻が、唯一この屋根だけは褒めてくれました。洗濯物が雨を心配せずに外干しできるようになったことが評価されたようです。主婦の心を掴んだ瞬間です。

屋根をつくった後はデッキのメンテナンスは全くしておらず、テーブルや椅子なども出しっぱなしですが、問題はありません。

以前から夏場は日除けにタープを張っていたのですが、ちょっと強めの風が吹く時などはバタバタとうるさいのでその都度外すのが面倒でした。

それが屋根が出来た後はその下にタープを張ると空気の流れがうまくいくのか結構強めの風でも大丈夫です。

こうして、少しずつ工夫することで外での食事や団欒のひと時がより楽しめるようになることに更にハマっていきました。

これがGOOD-TIME PLACE的な空間を意識して追求し出したきっかけです。

(2)デッキ下にGOOD-TIME PLACEが誕生

2Fデッキに屋根をつけたことで、よっぽど風雨が強い時以外は、デッキ下の空間に雨が入ってくることが無くなりました。

わが家のデッキの下のGOOD-TIME PLACE

そこでここにも家具を置き始めます。

そうして徐々に出来上がってきた空間は、お客様をもてなすには最高のスペースになりました。

実際にご招待した皆さんには大変喜んでいただいています。

この経験を生かし、前職のシンケン在籍中に、数多くのアウトドアキッチンを手がけさせていただきました。

その後、長男が熱中するクライミングを応援するために、やむなく退職することになり、DWELLの名で再び独立した後は、全国の工務店さんや、直接ご依頼をいただいたお客様のお宅でアウトドアキッチンの計画をさせていただくことが多くなってきました。

そこでこの空間に名前を付けたいと思い、付けた名前が「GOOD-TIME PLACE」です。

『Casa BRUTUS NO.208 楽しいキッチン』にも取り上げていただいた愛知県の工務店イトコー様のGOOD-TIME PLACE

(3)これから追求していきたい「家庭菜園」

このようにして、デッキ下の空間で過ごすことが増えたのと、犬を飼い始めたことで、それまであまり手を入れることのなかった庭にも目が向き始めました。

そこでまずは手始めにドッグランをつくってみました。

その過程で、本を読んだり、造園関係の知り合いに色々と聞いたりしているうちにだんだんと庭いじりにもハマり出します。

ちなみに庭いじりに精を出し始めると、汚れた服と靴のまま休憩したり食事したりできるデッキ下のGOOD-TIME PLACEの存在が、更にありがたく感じるようになりました。

そして今、私が一番興味があるのが、「家庭菜園」。

使い勝手の良い家庭菜園で、家族で楽しみながら、お店で買うよりもずっと品質の良い野菜を育てられたら最高だと思いませんか?

どうせ育てるのなら最高のものを!ということで、土は土壌の環境を最高の状態にしてくれる「金澤バイオ」の腐葉土を使い、種は通常お店で売られている野菜の種 (交配種である「F1種」の種)ではなく、「在来種」の種を使って実験を始めています。(在来種の野菜は、自然食品店でもほとんど売られていません)

楽に作業ができるように工夫した家庭菜園

家とアウトドアキッチンと家庭菜園の動線を、使いやすいようにきちんと検討し、家庭菜園は、通常の畑のようにかがむことなく高い位置で楽に作業ができるように計画をしてあげることで、暮らしが本当に豊かになるのでは・・・・そんな考えのもとに始めた家庭菜園の研究に、これからしばらくの間、熱中することになりそうです。

また、こうして色々と挑戦していく中で気づいたことがあります。

それは、私が今取り組んでいる「GOOD-TIME PLACE」は、昔の日本の田舎の家とすごく似ているということです。

外には畑があり、家に帰ってくるとまずは土足のまま過ごせる土間の空間があって、かまどがあって料理もできるし、農作業の続きの仕事もできるし、近所の人との憩いの場にもなる。

これを現代の住宅と暮らしに合う形にして再提案していくことが、GOOD-TIME PLACEの使命かもしれない・・・、そんなことを思いながら、日々楽しく仕事に取り組んでいます。

Concept

コンセプト

私が自宅のGOOD-TIME PLACEを形づくっていく中で、「こうした方がいいな」とか「ここがポイントだな」と気づいた点がいくつかあります。

それらをGOOD-TIME PLACEの「コンセプト」として箇条書きでまとめてみました。これらは、その空間を「GOOD-TIME PLACE」と呼ぶためのルールと言ってもよいのですが、必ずしも絶対のルールというわけではありません。

状況によっては、このコンセプトに挙げたルール通りでなくても、十分に居心地の良いGOOD-TIME PLACEであると言える場合もあります。

それでは、以下にGOOD-TIME PLACEのコンセプトを挙げていきます。

【ルール1】 土足のまま入っていける空間であること

昔の家の土間は、土足のまま入っていけるスペースであり、ここが近所の人たちとの交流の場になっていました。

そこから靴を脱いで家の中に入っていくことは、家の持ち主にとっても、家に入れてもらう方からしても、ある程度の「覚悟」を必要とします。

そう考えると、「靴を脱ぐ」という行為はパブリックとプライベートを分ける重要なポイントだと言えそうです。

土足のまま気軽に入っていけることが大切

土足のまま気軽に入っていけるスペースであると、例えば夜遅くにご主人が友人を家に連れてくるような場合でも、奥様に迷惑をかけずに勝手に楽しむことができます。

それに、庭仕事を楽しむ時も、何か作業をする時も、靴を脱ぐ必要がないというのは本当に楽チンですよ!

【ルール2】 キッチンとダイニングセットを備えていること

家を新築してウッドデッキをつくっても、最初のうちはバーベキューなどを楽しむけれど、だんだんとやらなくなるという例を数多く見てきました。

やはり、人間は少しでも面倒な作業があるとその行為をやらなくなるものです。

時にはケータリングをお願いすることも。そんな時は家のお皿も持ち込みます

ですから、アウトドアキッチンとダイニングセット、そしてできれば、普段使いできる食器・カトラリー類もGOOD-TIME PLACE用として、そこに置いてあることが望ましいです。

そうすれば、いつでも面倒な準備作業をせずにお茶や食事が楽しめます。

【ルール3】 風雨をしのぐ屋根があること

家具などを置きっぱなしにする以上、屋根があることは大切です。

また、あった方が風雨をしのいだりプライバシーが守られて居心地がよくなる場合は、必要とする部分だけでも、簡易的な壁も備えていた方が安心でしょう。

キッチンだけに簡易的な壁を設けた例

ですから、アウトドアキッチンとダイニングセット、そしてできれば、普段使いできる食器・カトラリー類もGOOD-TIME PLACE用として、そこに置いてあることが望ましいです。

そうすれば、いつでも面倒な準備作業をせずにお茶や食事が楽しめます。

【ルール4】 靴のまま使えるトイレがあること

トイレの時だけは、一旦靴を脱いで家に上がるというのは若干興ざめしてしまいますので、靴のまま使えるトイレもあった方がいいです。

ただ、必ずしも新たにトイレを設けなくても、ご実家が経営しているお隣の工場のトイレが使えるという場合もありました。その辺は臨機応変に考えてよさそうです。

わが家です。ここから土足のまま中に入って↓


左側が、少し分かりにくいドアのトイレです

・・・・以上がGOOD-TIME PLACEのいちおうのルール(=CONCEPT)になりますが、状況によって、柔軟に考えていきたいと思っています。

 

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